坐骨神経痛と血圧~高くも低くもなる?~
「坐骨神経痛と血圧が関係ある?坐骨神経痛って腰とかお尻の筋肉の問題でしょ?」
・・・と思う方は多いと思いますが、実は坐骨神経痛と血圧は少なからず関係があります。
血圧が坐骨神経痛の原因にもなりますし、坐骨神経痛の結果として血圧が変動してしまうこともあります。
神経痛と血圧が結びつくイメージはちょっと湧きづらいかも知れませんね。
ここでは、坐骨神経痛と血圧の関係性についてご説明します。
坐骨神経痛と血圧が関係する理由は?
坐骨神経痛と血圧が密接に関係すると言われる理由は何でしょうか?
坐骨神経痛になる方の多くは生活習慣として「座っている時間」が長いです。
パソコン作業や運転時間が長い方、または体力の落ちてしまったご高齢の方などです。
このような場合、坐骨神経痛だけでなく起立性低血圧にあわせてなる方も多いのです。(立ち上がった瞬間に血圧が下がってクラっとなるやつですね。)
本来なら、姿勢を変えても体の中のポンプを調節して頭に行く血流や血圧が維持されます。
しかし、長時間同じ姿勢をしていることが多いと、その調節が遅れてしまうのです。
そこからタイミングが遅れて頭への血流を一気にあげようとするので、今度は腰から下、足の血流が不足してしまいます。
その結果、腰回りから足の血流が乏しくなり坐骨神経痛になったり、悪化させたりするのです。
さらに、坐骨神経痛になると痛みに苦しむ時間が長く、常に不快な症状を出します。
体に痛みの刺激が加わると、自律神経の働きによって体の中でサイレン(警報)がなっている状態になりますので、人間がいつでも動けるような、逃げられるような状態にセッティングされます。
そのため、血圧は常に高めになってしまうこともあるのです。
もともと血圧が高い方であれば、坐骨神経痛によってさらに高い状態になってしまうこともあり得るのです。
このように血圧の調整がうまくいかないせいで、坐骨神経痛になりやすくなったり、坐骨神経痛の痛み血圧が高くなるなど、坐骨神経痛と血圧には密接な関係があります。
普段から血圧の定期的なチェックをしてみてはいかがでしょうか?
坐骨神経痛と血圧~立ちくらみには要注意~
坐骨神経痛と血圧には密接な関係があることは前述しました。
ところで・・・
- 「立ち上がった時にクラっとする」
- 「急に立つと目の前に黒いカーテンが降りる」
という症状を感じたことがある方は多いのではないでしょうか?
これが「起立性低血圧」です。
もともと貧血の方で、座っていることが多かったり、運動不足でなることが多い症状です。
起立性低血圧の場合、頭への血流が一瞬少なくなるので、クラっとしてしまいます。
しかし、体としては「危険だ!」となり、慌てて血流を頭へ一気に送ろうとするので、今度は腰から下の血流が少なくなります。
結果として、坐骨神経痛になりやすくなる、悪化させるということに繋がるのです。
では、このような起立性低血圧を緩和させるためにはどうしたらよいのでしょうか?
日常生活での注意点としては、同じ姿勢を長く取らないようにすることが肝心です。
パソコン作業が多くても、1時間に1回は立って体を動かす、運転が長ければサービスエリアで休憩するなど意識して行うことが大切です。
立てない状況であっても、つま先を上げたり下げたり、肩甲骨を大きく回す、背伸びをするなど・・・
少しでも体を動かすことで、起立性低血圧は緩和されますし、坐骨神経痛にとってもよいことです。
そのほか、起立性低血圧になりにくくさせる対処としては運動があります。
単純に立っている時間を長くするだけでも練習になります。
普段仕事で座っていることが多いようなら休みの日は買い物に行くなど、立って過ごす時間を増やすことでも効果があります。
ウォーキングや自転車など有酸素運動ももちろん効果的です。
坐骨神経痛の症状が強いようであれば、無理は禁物ですが、軽い症状で運動中に悪化することがなければ行ってもよいでしょう。
また、貧血を改善することも必要なので鉄分などの栄養を日常的にとることも大切です。
血圧にしろ、坐骨神経痛にしろやはり基本は運動が大切です。
症状を見ながら活動的に過ごしていきましょう!